はじめに
私の事務所で「死後事務委任契約」のご相談をお受けする際、必ずお伺いしているのが「納骨」や「永代供養」についてのご希望です。
最初から「先祖代々のお寺(菩提寺)にお願いしたい」と明確に決まっている方もいらっしゃいますが、多くの方はご相談の時点ではまだ具体的に決まっていないのが実情です。
大阪市内には納骨や永代供養を受け入れてくださる歴史ある寺院が数多くあります。代表的なところでは「一心寺さん」や「四天王寺さん」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
一心寺さんは浄土宗ですが、四天王寺さんは「和宗」という独自の宗旨・宗派です。四天王寺さんは「自分は仏教徒だけれど、特定の宗派にはこだわりがない」という方にとっても、あたたかく受け入れてくださる安心感があります。ご自身の宗派がわからない場合でも、そのままお伝えすれば四天王寺さんの様式で心を込めて納骨やご供養をしていただけます。
納骨を行う際の重要な注意点
ここで、専門家としてぜひ知っておいていただきたい大切なポイントがあります。それは、死後事務委任契約が私文書で良いか?公正証書が必要か?です。
納骨先の寺院によっては、「公正証書で作成されていなければ受け入れできない。」となることも稀にあるからです。
たとえば、四天王寺さんへ死後事務受任者(司法書士など)が納骨をお願いする場合、死後事務委任契約書を「公正証書」で作成しておかれた方が良いと思います。
- なぜ公正証書が必要なのか?法律上、死後事務委任契約は個人間で交わす「私文書(自筆の契約書など)」でも有効です。しかし、四天王寺さんでも後日のトラブルを回避する基準があるのでしょう。故人のご意志を証明しやすい、「公正証書」を前提としている様です。
きとんと、お寺側と話し合いをすれば、私文書の死後事務委任契約でも問題なく納骨できることもあると思います。ただ無理なお願いを押し通すのは全くのお門違いですので、スムーズな手続きができる様に最初から準備しておくのがプロの仕事だと思います。
なお、当事務所でお手伝いする死後事務委任契約は、基本的にすべて公正証書で作成しておりますので、この基準も問題なく満たしております。どうぞご安心ください。
誰が実際の手続きをしてくれるのか?
時々質問を受けることがあります。
「先生と死後事務委任契約を交わしたら先生が納骨に行ってくれるんか?」
この質問に対しては、「もちろん、私が行って手続します」とご回答しています。身元保証会社さんなどの場合は、会社として責任あるご対応はされるでしょうが、担当者は定期的に変更することもありますし、退職されることもあるでしょう。そいう言う意味では実際に手続きを誰がされるのかは、納骨の時まで判りません。
ただ、私の考えとしては、私を指名して依頼を下さった以上は、私自身が責任をもって手続するのが当然だと思います。その覚悟がないのであれば引き受けるべきではありません。
納骨や供養は少しデリケートな部分もあって、機械的に処理されたくないと言う方もおられると思います。
実際に手続きをしてもらっている姿をイメージできない方に支援を依頼するのは、お勧めできません。
自分に合った受任者と巡り合う為には
きちんと、「腹を割って話してみること。」だと思います。話してみなければ相性も価値観も分かりません。あとは、結局は天の引き合わせ「運」なのかもしれません。

